マツダを代表するコンパクトカー、デミオ。
自販連の数字(http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking.html)を見ても分かるように、2016年、マツダ車で一番売れたモデルです。
コンパクトカーですので、競合となるモデルは各社を代表するモデルたちばかりです。
アクア、ヴィッツ、ノート、フィット、スイフト…。文字通り激戦区ですし、スイフト以外はすべてデミオよりも売れているだけに、値引き交渉も簡単だろうと思っている人も多いのですが、デミオの値引き交渉は少々癖があります。
新型デミオの価格は大体135?222万円で、ハイブリッド車は無しですが、なぜかディーゼル車178万円があります。
最低グレードで乗り出し価格帯で考えると、170万くらいになるかと思われます。コンパクトカーとしては最近の平均レベルと言えます。
かつてマツダは、とにかく販売台数にこだわっていました。そのため、値引き額を多くしてでも良いから車を買ってもらうスタンスだったがため、値引き幅もかなりの数が見込めました。
このイメージが未だに根強いため、マツダ車を購入する際、いきなり値引き要求から始めるような人もいるのですが、残念ながらそのようなマツダはもういません。
マツダは近年、品質の高さを売りにしています。実際、SKYACTIVEエンジン搭載以降、特にCX-5からのマツダの評価はとても高いのですが、一方では販売台数に関しては前年割れが続いています。
この背景にあるのはマツダの方向転換です。
値引きして安く売るのではなく、値引きを絞る。良いものを適正価格で販売し、更にはオーナーと長い付き合いをと考えているのです。
そのため、安易に値引きを要求するのは危険です。新車購入の際、値引きのセオリーは競合車と迷っている姿勢を打ち出し、競合車が勝っている部分を上げて「そっちの方に魅力を感じる」とでも告げる。
ディーラー側としてもその部分で負けているのは重々承知しているので値引きという形でアピールせざるを得ない。これがある種のセオリーなのですが、近年のマツダ車には残念ながらこの手法が通じません。
長い付き合いをしてくれる消費者を求めているため、マツダは近年値引きのガードは固いです。
価格.com(http://kakaku.com/kuruma/nebiki/70100510149/)を見ても分かるように、かつてのマツダ車とは比べものにならない程、ガードが堅いです。
他社での値引きの場合、競合車との比較ですが、マツダ車の値引きのコツは優先順位はマツダの方が上だけど悩んでいるという姿勢です。
「安い方を買う」というスタンスを見せるとマツダのディーラーはあまり値引きを提案してくれません。
ですが「最近のマツダ車の品質に惹かれている」「出来れば長い付き合いをしたい」「欧州車のようなスタイリング」とマツダの魅力を十分に分かっていると告げた上で「でもアクアの燃費も気になる」「ノートのePOWERが気になる」といったように、「本命はマツダだけど…」という姿勢が、マツダディーラーの心を動かします。
「このお客は長く付き合ってくれそう」「長く付き合ってくれるのであれば少しは値引きしても…」というスタンスです。他社の場合、競合車の魅力を挙げるのが良いのですが、デミオに関しては「マツダが良い!でも他も気になるしな…」という姿勢が値引きのコツです。
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