国内で圧倒的な強さを見せているトヨタ。そのトヨタが満を持して発表したトヨタのコンパクトSUV、CH-Rです。
話題を集めているモデルなだけに、やはり気になる存在なのではないでしょうか。
どのクラスに於いてもトヨタ車が一番売れている状況でしたが、唯一の泣き所がありました。それがコンパクトSUVです。
トヨタにはランドクルーザーやハリアーなど大型のクロスオーバーはあるのですが、コンパクトサイズのSUVは国内では長年テコ入れさえ行われていないRAV4のみでした。
北米では売れ行きが好調なモデルですが、日本国内では訴求力がイマイチ。そのRAV4の事実上の後継車種とも言えるのがCH-Rです。
そんなCH-Rの値引き方法を探ってみるとしましょう。
CH-Rの値引き相場を価格.comでチェックしてみると、かなり厳しい数字となっています。中には値引きなしで購入している方もいる程。
CH-Rの登場が2016年12月とまだまだ新しいですし、予想通り販売台数も好調です。
2017年5月のデータを自販連のサイトで見てみると、なんと4位、9,144台販売しています。
販売台数が伸びているのはそれだけ生産体制が整ってきたからなのでしょう。
ちなみにCH-Rが登場したことにより、それまで「SUV販売台数1位」だったホンダのヴェゼルはランキングもダウン。1月は12位、2月は14位。となっています。
これらから、いわばCH-Rはまだまだ売り手市場。言い換えればトヨタにとって「安くする理由がない車」になります。
CH-Rに求められている役割はずばり、「コンパクトSUV部門1位の獲得」に他なりません。
コンパクトSUVは世界的に大ブーム。国内でも日産のジュークに始まり、ホンダのヴェゼル、マツダのCX-3やスバルのインプレッサスポーツなどまさに激戦区。
つまりトヨタはこの激戦区で10年以上もモデルチェンジさえ行われなかったRAV4で戦っていたのです。
そこで事実上、RAV4の後継車種として登場したCH-R。その命題は「コンパクトSUV部門1位」であることは間違いありません。
ちなみに現在その座にはヴェゼルがありますので、CH-Rはまさに「打倒ヴェゼル」なのです。
CH-Rは二種類用意されています。
1.2Lエンジン搭載のガソリンモデルと1.8Lハイブリッドエンジン搭載モデルです。
ガソリン車は2,516,400円からとリーズナブルな価格設定ですが15.4km/L。一方のハイブリッドモデルは2,646,000円からとガソリン車と比べると少々高いものの、30.2km/Lと低燃費を実現。(http://toyota.jp/c-hr/)
ちなみにライバルであるホンダのヴェゼルのハイブリッドモデルは一番良いもので27.0km/L(http://www.honda.co.jp/VEZEL/)です。
もちろん燃費以外にも比較対象は多々ありますが、単純な燃費だけで考えるとC-HRの「圧勝」となっています。
これまでトヨタのクルマはいわば「80点」を目指して作られていると言われていました。
満点を取るような車は得てして好みが分れてしまうもの。
それよりも誰もが合格点を出す。いわゆる一般大衆車メーカーとしては間違いではないでしょう。実際トヨタ車は日本国内だけではなく世界で売れています。
その一方で「トヨタのクルマは個性がない」と言われているのも事実。その声に抗うかのように登場したのがCH-Rです。
なぜならCH-Rはトヨタの開発陣も「スタイリングを重視した」と豪語するように、まずは見栄えありきで開発されたのです。
いわゆる「無難な80点」のクルマを開発していたトヨタが100点を目指して開発したと言っても良いでしょう。
その一方で4代目プリウスにも搭載されているTNGAというグローバルプラットフォームを採用。先にもお伝えしたように低燃費も実現。
それまでトヨタが持っていなかった「低燃費コンパクトSUV」というキャラクターが付与されたのです。
売れ行きも好調で、早くもヴェゼルを抜いてSUV部門の1位になるだろうと予想されています。
それでもCH-Rの値引きをと考えるのであれば、競合車をぶつけるところからですが、残念ながら競合車が弱いです。
先に名前が挙がったホンダのヴェゼルやマツダのCX-3も良いでしょう。
ですが販売台数の点に於いてCH-Rの方が圧倒的に上です。
この状況で「ヴェゼルと迷っているんです」と告げてもディーラーとすれば「そうですか、良い車ですもんね」です。
CH-Rを欲しがっている人がたくさんいる以上、ヴェゼルと迷っているのであれば「じっくり選んでくださいね」となるだけです。
CH-R以上に売れている車の名前を出さなければ値引き交渉は上手くいかないのです。
そこで、CH-Rの値引きは初めから同士競合です。
エリアが異なるトヨタ店にて「あっちのトヨタでは〇〇円だった」といったように、CH-R同士で値引きを求めるしかありません。
とにかく今すぐに欲しいとなれば話は別ですが、何となく気になっている人や、まだまだ愛車の車検が余っているのであればしばらく静観するのも選択肢の一つではあります。
まだまだ販売間もない人気モデル。値引きの材料が同士競合程度しかありません。
完全に販売側が交渉のイニシアティブを握っている状態になりますので、少し落ち着くのを待つのも手です。
cx-3やヴェゼルもモデルチェンジを行いますのでそのようなタイミングまで待つのも良いでしょう。
[ad-shortcode]