高速道路や高速道路のスマートインターチェンジ、また一部の有料道路などで利用料金を自動で精算して、支払いを行ってくれるのがETCと呼ばれるシステムおよび機器の名前です。現在は広く普及し、商用車から自家用車までさまざまな車が利用していますが、このETCを利用するためには専用の車載機器と専用のカードが必要になります。
車載器は、後付のものと新車の段階で内蔵されているものの2種類があります。かつては後付が主流でしたが、現在は車載器を新車の段階で備品として搭載している車も多くなっています。しかし、この車載器は新車の備品であっても、セットアップを行わなければ利用することができません。
セットアップで行われるのは、自動車のナンバープレートなど各種情報を暗号化した情報を機器に記憶させるものです。
これによりカード以外の情報として、誰がいつどこで、この機器を積んだ車を使ったのかが記録されます。これにより他人のETCカードを使ったといった不正利用を防ぐことや、誰がどこで料金所を通過したのかを調べることができます。
このセットアップには2つの方法があり、ひとつは対応しているショップで行うのと、もうひとつは取付ける本人が直接行うというものです。
ショップに関しては、情報発行元が確かな技術や信頼性を審査してクリアした登録ショップでしか行うことができません。この審査を通ったショップには専用のステッカーが貼られており現在、全国で主にカー用品販売店やカーディーラーなどが中心の約26000店が登録されています。
一方で、直接行うものとしては、インターネット回線を使ったオンラインと、ファックスまたは郵送などでやりとりを行うオフラインの方法があります。オンラインの場合は、情報の発行元である(ITS-TEA)との間で、必要な情報をインターネット回線を使って送受信して登録することになります。
オンラインで行うため、完了までの時間は、お店で取り付けてもらうのと変わりない時間で済ませることができます。オフラインの場合は、ファックスや郵便といった方法でやりとりを行うため、場合によっては1週間ほどの時間が必要となります。
なお、機器が用意できてもETCカードがなければ利用することができません。通常は、ETCカードとセットで申し込みを行うことになりますが、すでにカードを持っている場合などは、機器の取り付け手続きのみを行う必要があります。